2002/05/02
世界のサッカーボールの7〜8割がインドとパキスタンで作られ、インドネシア、中国、ベトナムと続く。
ある調査によれば、インドのパンジャブ地方だけでも1万人の児童がボールを含めたスポーツ用品の製造に携わっている。フルタイムで働けば、学校には行けない。インドではこの産業で働くフルタイムの37%が5〜12歳の子供だという。パートタイムでも、仕事に疲れて勉強になかなか集中できない。夜仕事することも多い。
サッカーボールを縫っても、それで遊べない子供がたくさんいるのだ。
サッカーボールを縫う労働者は大半が貧困層。インドで大人がサッカーボールを縫って、1日の平均収入は約40セント。これはインドの法律で定められた最低賃金の3分の1だという。子供なら当然さらに少なくなる。
サッカーボール1つを作るのに、32面の革片を合わせ縫う。高級になるほど革は厚くなり、力がいる。児童労働廃絶に取り組むNGOのホームページに行ってみると、あるインドの少女へのインタビューが載っていた。10歳前後と思われる少女は
「手は燃えるように痛い。物心ついたときからサッカーボールを縫っている。でも、家族を助けるためには仕方がない」
と告白している。
http://worldcup.globalmarch.org/world-cup-campaign/
press-center/press-release.php3
幸運なことに、世界は無関心でもなさそうだ。
多くのNGOが国際社会へ向け、児童労働を無くすための運動をしてきた。それにこたえた国際サッカー協会(FIFA)は1998年、主催する大会で児童労働によって作られたサッカーボールを使わないことを決めた。大手スポーツメーカーは監視活動と教育機会を与える財団を設立した。
しかし、FIFAと契約関係のない業者やほかのスポーツ業界は規制できない状態だし、監視システムも透明性と信頼性に欠けている、という問題も残る。
今年が児童労働に配慮した初めてのW杯となる。世界の児童労働人口はおよそ2億5千万人。このW杯をきっかけにスポーツ産業だけでなく、すべての児童労働を世界から一日でも早くキックアウトできればと願っている。
◎References:
Child Labour Thrives at Shuttle Cock Unit
http://www.globalmarch.org/clns/clns-15-04-2002.htm#1
Child
Labour and Sporting Goods
http://worldcup.globalmarch.org/world-cup-campaign/
child-labour.php3
Report
on the Working Conditions of Soccer and Football Workers in Mainland China
http://www.cleanclothes.org/wk2002/chinareport.htm
Indian
Campaign For Fair Play
http://www.cleanclothes.org/wk2002/chinareport.htm
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日韓共催のサッカーW杯が間近に迫り、異国理解の目は韓国に集まりがちだけれど、途上国でサッカーボールを縫う子供たちの傷だらけの手にも関心が向いてほしい。